おしゃぎりの輪ができるまで 漆塗り工程
漆塗工程
尾崎純治、川村将
刻苧彫り(こくそぼり)
木地のヒビ、傷、節などに刻苧を充填するために彫刻刀で彫る。
刻苧漆作り
生漆(きうるし)に小麦粉・米粉を練り合わせて、そこに木粉を入れて練り合わせています。
刻苧かい
刻苧彫りをした所に刻苧漆を充填していきます。
拭き漆1回目
輻(や)玉木に生漆を摺り込んで布でむらなく拭き取っていきます。
拭き漆2回目
輻(や)に生漆を摺り込んで布でむらなく拭き取っていきます。
刻苧払い
刻苧が十分乾燥してから、バンガキ、前かき、木地がんななど色々な名称がありますが、専用のかんなで刻苧を木地面と平らになるまで、削っていきます。
角など、木地面をサンドペーパーで木地調整をする。
木地固め漆を作っている。(生漆に松煙(黒い顔料)溶剤を入れる)
木地固め
輪木(わぎ)、小輪木(こわぎ)に木地固め漆を摺り込んでいく。
切粉地漆作り
砥の粉(粒子の細かい粉)と地の粉(粒子の粗い粉)を水で練ります。そこに極上の生漆を練り合わせます。
1回目切粉地付け
切粉地漆をへらで輪木に付けていきます。
1回目切粉地が充分に乾燥したら、平らな砥石などにサンドペーパーを巻き付け、空研ぎをします。
2回目切粉地付け
1回目と同様に切粉地を付けていきます。
2回目切粉地 空研ぎ
玉木 目止め錆漆(さびうるし)作り
砥の粉を水で練り極上の生漆を練り合わせます。
玉木の欅材の木目に1回目の目止めとして錆漆を木目に埋め込んでいきます。
錆漆(さびうるし)作り
砥の粉を水で練り、極上の生漆を練り合わせます。
1回目 錆付け
錆漆をヒノキのヘラで平らに付けていきます。
玉木の欅材の木目に2回目の目止めとして錆漆を木目に埋め込んでいきます。
2回目 錆付け
空研ぎ後、前回と同様に錆を付けます。
輻に拭き漆3回目
前回と同様い生漆を摺り込んで布でむらなく拭き取っていきます。
玉気 目止め錆研ぎ
専用の錆研ぎ砥石で、錆付け面に水を付けながら平らに研いでいきます。
輪木、小輪木を錆研ぎ
専用の錆研ぎ砥石で、錆付け面に水を付けながら平らに研いでいきます。
玉木に拭き漆1回目
目止め錆研ぎ後の玉木に生漆を摺り込み、布でむらなく拭き取っていきます。
輪木、小輪木 錆研ぎ
玉木に拭き漆2回目
下塗り 漆刷毛と黒漆
下塗り
上黒中塗り漆で輪木、小輪木を塗っていきます。
玉木の金具の部分を上黒中塗ります
玉木に拭き漆3回目
下塗り研ぎ
輪木、小輪木を専用の下塗り研ぎ砥石で水を付けて平らに研いでいきます。
中塗り 上黒中塗り漆と漆刷毛、ヘラ
中塗り
上黒中塗り漆で輪木、小輪木を平らに塗ります。
輻、玉木に4回目拭き漆
中塗り研ぎ
中塗り研ぎ砥石で水を付けながら平らに研いでいきます。
中塗り研ぎ砥石
中塗り研ぎ完成
輻、玉木の上塗り
日本産上溜漆と漆刷毛、 輻を塗る時の専用の鎌刷毛
漆刷毛と鎌刷毛を使って溜漆を塗っていきます。塗り終わったら、塗り面の流れを防ぐ為に返し作業をします。(数分おきに回転させる)乾きがくるまで返し作業をします。
輪木、小輪木の上塗り完成
日本産上黒漆を塗ります。(上塗り作業写真は、ちり・ほこり対策の為に撮影できませんでした)表面、裏面を塗ったら塗り面の流れを防ぐ為に返し作業をします。